スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


[--/--/-- --:--] スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)


「おおかみこどもの雨と雪」を見て思ったこと。 

 前半部分のネタバレあります。


 「おおかみこどもの雨と雪」を見て思ったこと。

 結論から先に書くと、物語の構成に2つの大穴がある。
 シナリオチェックの時なんで指摘してないのか?

 です。

 そのうちの一つの穴を説明します。

 この物語の前半、おおかみこどもを身ごもり、出産し、育てるシーンが出てきます。
 お母さんの花は「おおかみこども」であることを他人に知られないため、他人に頼ることができず一人本を見ながら、子供達のためにがんばります。
 母親の強さです。・・というシーン。

 そこにこんなシーンが出てきます。

 産婦人科に行けない。
 異物を飲んだ子供を病院に連れて行けない。
 子供を部屋に閉じ込めるしかなく、友達が作れない。
 シングルマザーが誰にも頼らず子育てする。
 心配した児童相談所の人を追い返す。

 え・・なにそれ?と戸惑う思うシーン。
 自分の命や、子供の命に関わる話でしょうと、思ってしまう。
 「いや!おおかみこどもがばれちゃまずいから、できないんだよ」
 「だって、命の問題だぜ。助けを借りるのは普通だろ。花はおかしいよ」

 と、意見が分かれると思います。いえ、自分の周りでは「花はおかしい」に傾いてました。

 そりゃ「子供の命」を天秤にかけられる事情なんか本能的にも感情的にも、なかなかありゃしません。

 じゃあ、このシーンは描けないのか?
 いえ、物語の構成を考えたら普通に描けます。

 「おおかみこども」であることがバレたら、どんなひどいことになるか事前にハッキリ描いて提示すればいいんです。

 たとえば極端な話「おおかみこども」であることがばれたら「死ぬ」とでも先に言われていれば、見ている側はいくらでも行動を天秤にかけられます。

 「あ~、病院は行けないか~。死んじゃうなら」と、思えますし、「そう言うけど、児童相談所の人!花はつらいんだよ!バレたら死んじゃうから!」と価値判断できます。

 こんなふうに「おおかみこども」の秘密の度合いを観客に丸投げすれば、そりゃ個人個人の常識でばらばらに判断します。

 これでは花の強さを描くシーンになりません。物語の本質に関わるので修正すべき場所です。そしてそんなに難しくもなかったと思います

 物語の基準になる「おおかみこども」の秘密の度合いを最初に観客にハッキリ提示してないのは、構成上の穴だと思いました。

 で、自分はこれを監督のせいだとは思ってません。

 脚本をチェックする側の責任だと思ってます。
 自分で思い込んでることは、他人に指摘されるまでなかなか気づきません。
 物語の世界に入り込んでいるときは、他人が何を共有してないかわからないのです。

 だから漫画家には編集者がついていて、打ち合わせをし「ああ、自分はこれが伝わると思ってたけど、そうではないのか」と修正していくわけです。

 正直、これだけの大穴に気づかないプロの脚本チェックに対しては、かなりアレなモノを感じてます。

 
スポンサーサイト


[2012/08/09 13:37] 未分類 | トラックバック(-) | コメント(-)



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。